肩付け根 痛みの原因は?腕を動かすと痛い場合に考えられる症状と対処法

① 肩の付け根が痛いのはなぜ?まず知っておきたい原因

「肩の付け根が痛いけれど、これって肩こりなの?」と気になる方もいるでしょう。肩の付け根にはさまざまな組織が集まっているため、痛む場所だけで原因を判断するのは難しいと言われています。まずは、肩周辺のつくりや考えられる原因を見ていきましょう。

1-1 肩の付け根にはさまざまな組織がある

肩の付け根には、上腕骨や肩甲骨、鎖骨などで構成される肩関節があります。その周囲には筋肉や腱、関節包、滑液包などもあり、腕を動かす際にそれぞれが関わっていると言われています。

「じゃあ、痛い場所を触れば原因がわかる?」と思うかもしれません。しかし、肩が痛いと感じる場所と、実際に負担がかかっている組織が必ずしも一致するとは限りません。腕を上げると痛むのか、後ろへ回すとつらいのかなど、痛みが出る動作も確認しておくことが大切です。

引用元:国立長寿医療研究センター
https://www.ncgg.go.jp/hospital/navi/41.html

1-2 肩の付け根が痛くなる主な原因

「肩を使いすぎただけかな」と考える方も少なくありません。実際、スポーツや仕事、家事などによって筋肉や腱へ負担がかかり、肩の付け根に痛みを感じる場合があります。

一方、肩の痛みには肩関節周囲炎、上腕二頭筋長頭腱炎、石灰沈着性腱板炎、腱板断裂などが関係するケースもあると言われています。また、首や神経など、肩関節とは別の場所が関係している可能性も考えられます。そのため「肩の付け根が痛い=四十肩」と決めつけないことが重要でしょう。

引用元:日本整形外科学会
https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/frozen_shoulder.html

1-3 痛む場所や動作によって考えられる原因は異なる

肩の前側が痛む人もいれば、外側や後ろ側に違和感が出る人もいます。「腕を上げた途中だけ痛い」「後ろへ手を回すとつらい」といった違いもあるでしょう。

さらに、動かしていないのにズキズキする、夜になると痛みが気になるといったケースでは、単純な筋肉疲労だけでは説明できない場合もあると言われています。痛む位置だけを見るのではなく、痛み方や動かせる範囲、しびれの有無なども一緒に確認することが、状態を把握する手がかりになります。

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② 肩の付け根の痛みで考えられる主な病気・症状

肩の付け根が痛いといっても、原因は一つではありません。「腕が上がらない」「急に激しく痛くなった」など、症状の現れ方によって考えられる状態が変わると言われています。ここでは、代表的な病気や症状を紹介します。

2-1 四十肩・五十肩(肩関節周囲炎)

「服を着ると肩が痛い」「髪を結ぶ動作がつらい」という場合は、四十肩・五十肩が関係している可能性があります。正式には肩関節周囲炎と呼ばれ、肩関節の周囲に炎症などが起こることで、痛みや動かしにくさが現れると言われています。

特徴の一つが、腕を上げる・後ろへ回すといった日常動作で痛みを感じやすいことです。夜になるとズキズキして眠りづらくなるケースもあるため、生活への影響が大きくなる場合もあります。ただし、40代・50代だからといって、すべての肩の痛みが四十肩・五十肩というわけではありません。

引用元:日本整形外科学会 https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/frozen_shoulder.html 

2-2 腱板断裂・腱板損傷

肩を支える「腱板」という組織が傷つくと、肩の付け根に痛みが出ることがあります。転倒して手をついたあとや、重い荷物を持ち上げたタイミングで痛みが始まるケースもあると言われています。

「腕を途中までしか上げられない」「力が入りにくい」と感じる場合もありますが、症状だけでは四十肩・五十肩と区別しづらいことも少なくありません。そのため、痛みが長引いたり、肩の動きが大きく制限されたりする場合は、整形外科で状態を確認してもらうことが大切です。

引用元:日本整形外科学会 https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/frozen_shoulder.html 

2-3 石灰沈着性腱板炎

「昨日までは普通だったのに、急に肩が激しく痛くなった」という場合は、石灰沈着性腱板炎が関係していることもあります。これは、腱板の周囲に石灰がたまり、強い炎症が起こる病気と言われています。

突然肩を動かせないほど痛くなることがあり、夜間の痛みが強いケースもみられます。見た目だけでは四十肩・五十肩との違いがわかりにくいため、レントゲンなどで確認されることが一般的です。

引用元:日本整形外科学会 https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/frozen_shoulder.html 

③ 肩の付け根が痛むときにチェックしたい症状

「同じ肩の痛みでも、どんな症状なら注意したほうがいいの?」と迷いますよね。痛みが出るタイミングや一緒に現れる症状を確認すると、状態を整理しやすくなります。

3-1 腕を上げると痛い

腕を横や前から持ち上げたときに肩の付け根が痛むなら、肩関節や腱板、滑液包などが関係している可能性があると言われています。

「途中だけ痛い」「最後まで上げられない」など、痛みの出方には個人差があります。痛みを確認しようとして何度も無理に動かすと、かえって負担が増えることもあるため注意しましょう。

3-2 肩の付け根がズキズキして夜も痛い

夜になると痛みが強くなったり、寝返りで目が覚めたりすることがあります。四十肩・五十肩では夜間痛がみられる場合があり、腱板損傷でも似た症状が現れると言われています。

「昼間は我慢できるけれど、夜だけつらい」というケースもあるため、痛みが続くようなら無理に様子を見続けないことも大切です。

引用元:日本整形外科学会 https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/frozen_shoulder.html 

3-3 しびれや力の入りにくさを伴う

肩の痛みだけでなく、腕や手までしびれたり、物をつかみにくくなったりする場合は、神経が関係している可能性も考えられます。

例えば胸郭出口症候群では、腕を上げたときに肩から腕へ痛みやしびれが広がることがあると言われています。こうした症状が続く場合は、肩だけの問題と決めつけず、早めに整形外科へ相談することが大切です。

引用元:日本整形外科学会 https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/thoracic_outlet_syndrome.html 

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④ 肩の付け根が痛いときの対処法

「肩が痛いなら、動かしたほうがいいの?それとも休ませるべき?」と迷う方も多いでしょう。肩の付け根の痛みは原因や状態によって適した対応が異なると言われています。まずは、痛みを無理に我慢しないことが大切です。

4-1 痛みが強い動作を無理に繰り返さない

肩の付け根に痛みがあると、「動かしていれば改善するかも」と考えて何度も肩を回したくなるかもしれません。しかし、強く痛む動作を繰り返すと、肩周辺への負担が増える場合があります。

スポーツや重い荷物を持つ作業など、明らかに痛みが出る動作はいったん控えることも選択肢です。一方、肩関節周囲炎では、状態に応じて運動を取り入れる場合もあると言われています。そのため、「痛くても動かす」「完全に動かさない」と一律に考えず、症状に合わせることがポイントです。

引用元:日本整形外科学会
https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/frozen_shoulder.html

4-2 ストレッチや運動は痛みの状態に合わせて行う

「肩の付け根が痛いからストレッチしよう」と考える方もいるでしょう。筋肉のこわばりなどが関係している場合には、無理のない範囲で体を動かす方法が取り入れられることがあります。

ただし、強い痛みがあるときや転倒・スポーツなどで肩を傷めた直後は、無理に伸ばさないほうがよい場合もあります。ストレッチ中に痛みが強くなるなら中止し、状態がわからない場合は専門家へ相談しましょう。

4-3 日常生活で肩への負担を減らす

肩の付け根への負担は、普段の過ごし方とも関係すると言われています。例えば、長時間同じ姿勢でパソコンを使ったり、片側だけで重いバッグを持ち続けたりすると、肩周辺に負担が集中することがあります。

こまめに姿勢を変える、作業の途中で休憩するなど、できるところから見直してみましょう。また、寝るときに痛い肩を下にするとつらい場合は、無理にその姿勢を続けないことも大切です。

⑤ 肩の付け根の痛みで病院へ行く目安

「肩の痛みくらいなら放っておいてもいいかな」と考えてしまうこともありますよね。ただ、肩の付け根の痛みが長引く場合や、日常生活に支障が出ている場合には、医療機関で状態を確認してもらうことも検討しましょう。

5-1 痛みが続く・腕が上がらない場合

肩の痛みが続いている、徐々に悪化している、腕を上げづらくなったという場合は注意が必要です。特に「着替えがつらい」「髪を洗いづらい」「夜も痛くて眠れない」など、普段の生活に影響している場合は整形外科へ相談する目安になります。

肩関節周囲炎や腱板断裂などは症状が似ている場合があり、必要に応じてX線やMRI、超音波などの検査が行われると言われています。

引用元:日本整形外科学会
https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/frozen_shoulder.html

5-2 転倒や事故のあとから強く痛む場合

「転んで肩をぶつけてから痛い」「重い物を持った瞬間に強く痛んだ」というケースでは、単なる肩こりとは限りません。骨折や脱臼、腱板などの損傷が関係する可能性もあると言われています。

肩が大きく腫れている、見た目の形がおかしい、腕をほとんど動かせないといった場合には、自己判断で揉んだりストレッチしたりせず、早めに医療機関へ相談することが大切です。

5-3 しびれや力の入りにくさを伴う場合

肩の付け根が痛むだけでなく、「手までしびれる」「腕に力が入りづらい」と感じる場合はどうでしょうか。このような症状では、肩関節だけでなく神経などが関係している可能性も考えられます。

また、肩周辺の痛みとともに胸の痛みや圧迫感、息苦しさ、冷や汗などが現れた場合には、肩の問題だけとは限りません。こうした症状がある場合は様子を見続けず、速やかに医療機関へ相談してください。

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